
診療報酬項目「救急患者精神科継続支援」にかかる要件研修「自殺再企図防止のための救急患者精神科継続支援研修会」に関するご案内
令和2年度の研修は新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、ZOOMによるオンライン研修となりました。初回ということで今回は定員16名(予定)とさせていただきます。
詳細はこちら(2020年12月25日 更新)
研修会受講者公募は、多数の方々からご応募をいただき、公募を終了いたしました。受講確定者、受講いただけない方々には追ってご連絡をさせていただきます。(2021年1月22日 更新)
令和2年度 厚生労働省自殺未遂者等支援拠点医療機関整備事業(日本自殺予防学会後援)のお知らせ
本学会は、救急患者精神科継続支援の診療報酬要件研修会を主催していますが、未遂者支援のエッセンスを短時間で学習できる研修会です。さまざまな職種の方が参加できます。
詳細は、こちらをご覧ください。
報道機関はじめ情報発信に関わる全ての皆様
最近の自殺の報道に関する緊急提言
最近の新型コロナ禍での自殺報道に関して、日本自殺予防学会は、5月に国際自殺予防学会(International Association for Suicide Prevention)の緊急提言を邦訳、発信し注意喚起を行ったところではありますが(http://www.jasp.gr.jp)、今回、著名人等の自殺の報道に接し、自殺予防のためにさらなる対策を社会が進める必要があると考え、報道機関をはじめ、情報発信に関わる全ての皆様に以下の緊急提言をいたします。
1.自殺報道をむやみに繰り返さない、憶測で物語らない、広げない
報道機関やデジタルメディアの発信者のみならず利用者におかれましても、著名人等の自殺が大きな衝撃と不安を与えることから、人々が憶測で語られた自殺の要因に影響を受け、共感を高めて自殺に傾くことのないよう、静かに故人を悼むことに徹し、速報、繰り返しの報道、憶測のコメント、他のニュースメディアへのリンク等を控えるようお願いします。
2.コロナの自殺への影響、月別の自殺者数の原因は安易に解釈しない
新型コロナウイルスの自殺への影響について十分なエビデンスはまだありません。自殺は単純な、あるいは単一の動機で起こるものではありません。自殺の月別データは、特定の対象集団に焦点をあて、限られたデータから不確かな解釈をすることで、その集団の自殺リスクを高める恐れもあります。単一の要因を強調して、誤解を与えかねない過度な報道は控えてください
3.自殺事件直後に警察は動機や具体的手段を知らせない
警察等行政諸機関におかれては、自殺が疑われる事件の発生直後の、報道機関やデジタルメディアに対する自殺の動機や手段に関する具体的な情報提供を、模倣自殺防止の観点から控えるようお願いします。
4.コロナ危機の対処法やがんばる人々の物語は報じるとよい
一方で、新型コロナ禍により誰もがストレスを抱えていることは確かです。苦しんでいる人々の参考になるよう、報道機関やデジタルメディアは、危機的状況にあっても前向きに対処する人やそれを乗り越える物語、具体的なストレスへの対処法や心が弱っている方への相談機関の情報、社会資源の情報を積極的に発信・共有してください。
5.様々な手段を活用し、いつも通りの自殺予防活動を行うとよい
新型コロナ禍においても、気づく、声をかける、話をきく、社会資源につなげる、そして見守るといった自殺予防の基本的対応は同じです。情報発信が簡単にできる一方で、コミュニケーションの自由が制限されている今日、情報発信に関わる全ての皆様は、自殺予防に重要な役割をお持ちです。様々なコミュニケーションツールを活用し、互いを思いやる気持ちを強めて、この危機を共に乗り越えましょう。
参照
1)国際自殺予防学会(IASP)からの新型コロナウイルスに感染症感染拡大に関する緊急声明(日本自殺予防学会による監訳)
http://jasp.gr.jp/document.html#kinkyuseimei20200527
2)メディア関係者の方へ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/
who_tebiki.html
【本提言に関するお問い合わせ】
一般社団法人日本自殺予防学会事務局
jasp-post[at]bunken.co.jp([at]を@に置き換えてください)
日本自殺予防学会 常務理事会
自殺しないでください 理事長からのメッセージ
コロナで苦しんでいる人が増えていて、自殺者の増加が心配されています。
芸能人や著名人の自殺報道も続き、その波及効果による自殺者の増加も心配されています。
人はどうして自殺するのでしょうか?
有名な自殺学者であるシュナイドマンは「精神痛」が共通する心理だと言いました。精神科医ベックは「絶望感」を指摘しています。心理学者ジョイナーは「所属感の減弱(=疎外感)」と「負担感の知覚(=自分が周りのお荷物になっているという感覚)」が自殺行動に共通する心理だと言います。
いずれにしても、自殺を考える入り口は「つらさ」です。今まさに「死ぬほどつらい」状態にある人は以下を読んでください。できるだけ簡潔に書きます。
「つらさ⇒自殺」の「⇒」には、生い立ち、価値観、思想信条、サポート・助けの有無、うつ病などの精神科の病気などが含まれるのです。有名人の自殺報道ではそのあたりの詳細が報道されませんので、「あー、あの人もきっとつらいことがあって自殺したんだろうな。だったら、私も・・・」という心境が誘発される危険性があります。他人の自殺の一面だけを見て、「じゃあ、私も」と一線を越えてしまうのは絶対によくありません。死んでしまったら、もうこの世には戻ってこれません。遺された人たちも一生苦しみます。
今ある現実的な悩みや心の苦しみ、あるいは精神科の病気はすぐには解決しないかもしれません。しかし、あきらめないで相談してください。思い切って相談してみると、自分が思っている以上に助けやサポートが得られるものです。「もうすでに相談しているけど、うまくいかない」という人も、あきらめないでもう1か所相談してみてください。うつ病体験の本を書かれた倉嶋厚さんの言葉「やまない雨はない」を思い出してください。
相談機関はいのちの電話が有名ですが、そこだけではありません。厚生労働省のホームページ「まもろうよ こころ」に相談窓口が他にも紹介されています。お住いの自治体の精神保健福祉センターでも相談に乗ってくれます。
身近に心配な人がいる、という人には是非「TALKの原則」を思い出していただきたいと思います。Tell(声をかける)、Ask(具体的に尋ねる)、Listen(傾聴する)、Keep safe(安全を確保する=応援を求める)です。相談を受けた人が一人で全部解決できるわけではありません。相談を受けた人が精神保健福祉センターなどの相談機関に助けを求めてもいいのです。すぐに解決できない問題もたくさんあります。大事なことは、「一緒に考えるよ、一緒に悩むよ」というメッセージを困っている人に伝え、孤立感をやわらげてあげることです。
人生はつらいことのほうが多いかもしれません。それが人生だと思います。「なぜ生きないといけないのか」と患者さんから問われて答えに窮することがあります。私は精神科医ですが、精神医学がそれに対する答えを持ち合わせていないのです。哲学や宗教の問題だと思います。健全な宗教や信仰心は必要だと個人的には思いますが、特定の宗教に誘導するつもりはありません。ただ、絶対に一つ言えることは、自殺しないですむ方策が必ず見つかるということです。悩みを打ち明け、助け合えることがもっともっと広がることを切に願っています。
一般社団法人 日本自殺予防学会
理事長 張 賢徳
日本自殺予防センター発足・日本自殺予防学会設立50周年記念シンポジウムに関するご案内
詳細は、をご覧ください。
本シンポジウムは、565名の方にご参加いただきました。
ご参加いただいた皆さま、どうもありがとうございました。
一般社団法人日本自殺予防学会・日本自殺予防センターの主催で、
2020年9月13日(日)にオンライン(ZOOM)イベント・シンポジウム
*「つながれない」時代の自殺対策 ~ウィズコロナをどう生きるか~ *
を開催します。
(共催:一般社団法人日本いのちの電話連盟・島根大学医学部・南山大学社会倫理研究所)
このたび、日本自殺予防学会は設立50周年を迎え、新たに自殺対策の実践に取り組む日本自殺予防センターを立ち上げました。
本シンポジウムでは、日本自殺予防学会やいのちの電話のこれまでの歩み、日本自殺予防センターの活動、最新の自殺研究、ウィズコロナにおける自殺対策や医療従事者支援など、幅広い情報をお伝えします。
参加無料となっておりますので、ご関心のある方はぜひご参加ください。
<詳細>
開催日時:2020年9月13日(日) 14:30~17:30(休憩時間:15:30~16:00)
開催方法:ZOOMを利用
費用:無料
対象:日本自殺予防学会会員・医療関係者・行政関係者など自殺対策に関心のある方 300名 500名 1000名(さらに定員を増やしました)
プログラム:
第1部(14:30~15:30)
自殺の現状とこれからの自殺対策(司会:影山隆之)
日本自殺予防学会の歴史と今後の展望(張賢徳)
いのちの電話の活動の現状(堀井茂男)
第2部(16:00~17:30)
ウィズコロナにおける自殺対策(司会:森山花鈴)
これまでしてきたこと・これからすべきこと(河西千秋)
地域における自殺対策(大塚耕太郎)
医療従事者支援と自殺未遂者支援(司会:川島義高)
医療従事者のメンタルヘルスをどう維持するか(太刀川弘和)
COVID-19感染症の流行と自殺企図・自傷行為および精神保健の問題(稲垣正俊)
参加申し込み:2020年9月6日(日) 9月10日(木) 9月11日(金)正午(再度、締め切りを延長しました)までに、
https://forms.gle/gtdGy4MV8dZpmX8o6
(もしくはポスターのQRコード)
よりお申し込みください。定員に達した場合は参加をお断りする可能性がございます。
お問い合わせ先:日本自殺予防学会広報委員会
jasp.renraku[at]gmail.com([at]を @ に変えて下さい)
メールアドレスの登録と登録情報の更新のお願い
詳細は、こちらをご覧ください。
IASPからの新型コロナウイルスに感染症感染拡大に関する緊急声明(日本自殺予防学会による監訳)
詳細は、こちらをご覧ください。第44回日本自殺予防学会総会 島根大会【中止】のお知らせ
本総会は中止となりました。詳細はこちらをご覧ください。
「The HOPE program standards(英語版)」を公開しました。
詳細はこちらをご覧ください。
「自殺に傾く若者への対応に関する提言」
詳細は、こちらをご覧ください。
マイページ設置のお知らせ
「マイページ」(会員専用ページ・会員のみ接続可能)を開設いたしました。
登録内容の変更、年会費の納入状況の確認、会員名簿の閲覧ができるようになります。
URL:https://iap-jp.org/jasp/mypage/login/login
ログインするための会員番号、パスワードは6月末にお送りする年会費請求書に記載されています。
ご不明な場合は事務局までお問い合わせ下さい。
当学会は平成27年7月24日に日本学術会議協力学術研究団体に指定されました。

主ないじめ相談窓口 24時間(じかん)子供(こども)SOSダイヤル 文部科学省 無料で24時間いつでもいじめなどの悩みをより簡単に相談できる電話。
電話番号:0120-0-78310(なやみ言おう)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/
seitoshidou/1306988.htm
子どもの人権110番 法務省 先生や親に言えないことや誰に相談していいかわからないことを相談できる電話。
電話番号:0120-007-110(通話料無料)
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken112.html
チャイルドライン チャイルドライン支援センター 子どもの声を受け止める電話。18歳までの子どもがかけられる電話。
電話番号:0120-99-7777(通話料無料)
相談時間:月曜日から土曜日まで 夕方4:00から夜9:00まで
※栃木県、埼玉県、東京都、山梨県、愛知県では日曜日もかけられます。
※12月29日~1月3日はお休み
http://www.childline.or.jp/supporter/index.html